Westone 3(ウェストン3)イヤホンの視聴レビュー
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はじめに:
Earphone Solutions社は1995年以来、聴覚機器の分野で成功を収めてまいりましたが、弊社製品のユーザーはご存知のようにその大きな理由は製品に対する“こだわり”にあります。優れた製品を求めるお客様に誇大広告など通用しないことを念頭に、私達は製品に対する講評や比較に対して公正な態度を心掛けております。その一例として、ShureE4cが発表された際、弊社は「E4cの半額で販売されているE3cを薦める」とのレビューを掲載したことがあります。既に弊社がE4cを400件予約受注していた段階だったことを考えれば、弊社がいかに製品に関する意見を真摯に受け止めているかご理解頂けると思います。EarphoneSolutions社は、お客様に最高の製品を提供することを約束致します。
2008年11月21日
一言で: 凄い!
そして: 脅威(ライバル・メーカーにとって)
Westone(ウェストン)社で一日を過ごした翌日、私はコロラド・スプリングスからフロリダへ戻る途中、飛行機の中でこれを書いています。
招待を受けた私達はWestone社の経営陣と会うことができました。それは素晴らしい体験であり、これ以上はないほどの温かいもてなしに感激しました。レーザーを用いた機械がカスタムメイドのイヤピースを形作る過程(一度に96個を製造、9時間連続で稼動とのこと)そして職人達が様々な機械を操作する光景を目の当たりにし、まるでNASA(アメリカ航空宇宙局)の研究所にいるかのような錯覚を覚えたものです。
カール・カートライト氏(デザインチーム・リーダー)は、Westone3の販売が遅れた理由について説明してくれました。それを聞き、私達の推測は正しかったことが明らかになりました。Westone社は製造工程に満足できず、パーツの組み立て作業に関する提携関係の解消を決定したのです。それはWestone社の極めて高い基準を満たす品質の製品が出来上がらないと判断されたからです。
Westone社は、製造の全工程を完全に掌握できる関係を築ける会社を捜し求め新たな提携関係を結びました。そしてWestone社が製造における各工程を管理できる工場へ、同社の高品質を誇るケーブル、ドライバー等のパーツが送られ生産が開始されたのです。
私達をホテルまで迎えに来てくれたジェフ・クワイアトコースキー氏とデール・ダグラス氏の人柄と同じように、Westone社は家族のように温かい雰囲気に包まれ私達は従業員の方々と楽しいひとときを過ごすことができました。
別の部屋では、出荷に向けてWestone 3の梱包作業が行われていました。数人の担当者(全員が手袋を着用)が作業を担当。弊社(Earphone Solutions社)への出荷分は、本日(11月21日金曜日)の発送に向けて準備されていました。弊社はWestone社にとって世界最大の取引先であるとの説明を受け、私達は大きな喜びを感じた次第であります。
私達はその場で、視聴とレビュー用として工場で梱包されたばかりのWestone3を2セット受け取りました。しかし昨夜は遅くホテルに戻ったため、今飛行機の中でこの文章を書きながら初めてWestone3の性能を確かめています。
昨日、カール氏に対して新しいWestone3についてある疑問をぶつけてみました。私は新製品にUM2ほどの暖かみのある音、バランスのとれた臨場感は期待できないのではと思っていたのです。カール氏によるとWestone社もその点を懸念し、特にUM2が誇る低音域の豊かさを維持しながら、さらにクリアーな表現力を実現するという課題に立ち向かったそうです。
またカ-ル氏は、世界初の“トゥルー・スリーウェイ・イヤホン”の商品価値や、独特の構造がいかに最適にしかも正確な周波数帯のクロスオーバーを実現したかについて説明してくれました。例えば、UE Triple.FiとShureSE530、二つの製品もWestone3同様トリプル・ドライバーを採用していますが、どちらも周波数の再現方式はツーウェイとなっています。つまり、高音域は高周波数帯域専用のドライバーで処理されますが、中音域と低音域用のドライバーは全く同じものが使われています。しかしWestone3に採り入れられた三つのドライバーは、それぞれがハイレンジ、ミッドレンジ、ローレンジ専用となっています。
Westone3は独特のクロスオーバーによって、三つの独立したドライバーが三つの周波数帯の分割と再配分を行います。クロスオーバー設定において、カール氏は画期的な設計方式を採用。抵抗とコンデンサーを介して、三つそれぞれのドライバーが各周波数帯域の境界がどれだけ交差するかを最適に調整することで、明瞭でセパレーション豊かな音、そしてWestone社が誇る暖かみのある音を再現しています。Westone3独特のサウンドはクロスオーバーだけではなく、イヤピース内でのドライバーの配置やイヤピースの形状、そして言うまでもなく、三つのドライバーが持つ優れた特性によって実現されています。もしみなさんが1970年代に登場した優れたアンプならではの甘く心地いい軽快なサウンドをお好みなら、Westone3を手放せなくなること間違いなしです。Westone3を試聴すればするほど私は、周りの状況や音楽のジャンルそしてプレーヤーの種類にかかわらず、Westone3ほど優れたオールラウンドのイヤホンはないと感じました。新しい王者の誕生。Westone3こそ世界一のイヤホンと確信しました。きっとユーザーのみなさんも、この素晴らしい“マイクロ・スピーカー”から流れる音を聞けば、私と同じ感想を持つに違いありません。
Westone社は他のメーカーに比べると小規模ですが、職人の確かな技とカール氏の熱意に支えられた素晴らしいアメリカのメーカーとして、優れた製品を生み出しています。Westone社の成功を考える時、アメリカの将来は明るいと楽観的な気持ちになってきます。Westone社の情熱は、CNNで暗いニュースを見飽きた私達にアメリカの素晴らしさを教えてくれるようで新鮮な気分になるものです。
私は、利潤追求よりも仕事に懸ける熱意がいかに大事かも痛感しました。Westone社で会ったスタッフのほとんどはミュージシャン。そして私のように特に音楽の才能がない人達も、みんな大の音楽ファンで自分の仕事に対するひたむきさを持っていました。そういえば、オフィスの長い机にMP3プレーヤーが並んでいた光景を思い出しましたが、きっと休憩時間になるとみんなで音楽を楽しんでいるのでしょう。
さてWestone3について、カール氏はこんな例え話をしてくれました。「底に白砂が溜まっているとはいえ、あまり濁っていない水の入ったグラスがUM2とすれば、Westone3は水がさらに澄み渡り、底まではっきり見えるグラスである。」
そして: 脅威(ライバルメーカーにとって)
Westone3を人に例えるなら、若者というよりも成熟した大人であり、ジャズ、ヒップポップ、クラシック等、ジャンルを問わず様々な音楽愛好家が満足できるイヤホンです。その意味では、まさに他の追従を許しませんが、購入にためらいを感じる点があるとすれば価格でしょう。650ドルの値段でもおかしくない性能を誇るWestone3、その販売価格は399ドルです。(これは発売記念価格でしょうか?) しかし素晴らしい音質を生んだ優れた技術は他社が真似できないと言ってもよく、この芸術的なイヤホンは値段では計ることができないほど高い価値を持っています。
まず、そのスケール感のある音に驚いてしまいます。表現力が豊かでありながら繊細すぎることはない中音域と高音域。バランスが取れて重厚な低音域。カール氏は、Westone3の開発に当たりマスター・レコーディングの音を忠実に再現することを目標としてきましたが、それを見事に達成しています。Westone3は音の再現能力の高さと豊かな表現力を兼ね備えています。イヤホン、ヘッドホン、スピーカーの中には、きめ細かい再現性に優れているものの、音楽としてのバランスが感じられない製品もあります。音や音楽の細部にこだわると優しさや躍動感が伝わらなくなってしまうのです。しかしWestone3は音に忠実な再現能力と暖かみのある表現能力の両方を約束してくれます。UM2は、ディテールの忠実な再現と暖かさの両立に関して効果的な妥協を行った製品としては最も優れていました。一方Westone3には、きめ細かい再現能力と音楽の暖かさを伝えることの両立に関して妥協など全く感じられません。こうした製品は、ハイエンドのイヤホンとしては初めてで、スピーカーでも珍しいと言えるでしょう。Westone3では、三つの独立したドライバーがそれぞれ三つの周波数帯をカバーするため音のセパレーションは驚異的です。ボーカルは常に前面に押し出され、その後ろでドラムスティックがシンバルに触れる瞬間の繊細な音色を聞き取ることもできます。私はコロラド・スプリングスからダラスに向かう飛行機の中でレッド・ホット・チリ・ペッパーズの『スノー』を聴いていましたが、乱気流による揺れが心地よいビートに感じられたこともあり、最高の気分になりました。
Westone3のコードも優れモノです。長めのラバーガイドによって長時間の装着でも耳に違和感を感じない点ではUM2を越えています。イヤホン・コードは自然な感じで耳の上にかけることができコードの存在をほとんど感じさせません。イヤピースはUM2と比べてやや大きめですが、心地よい装着感と優れたフィット感は損なわれていません。またUM2と比べて、コードの分岐点(Yの字部分)はイヤピースと距離が離れた位置にあります。(UM2ユーザーからの感想に基づいて工夫されたものと思われます。)
Westone社ほど、人間工学に基づいてイヤホンを設計しているメーカーはありません。Westone社は外観の良さ以上に、耳の形に合った形状のイヤピース作りを心掛けています。その結果、見た目に優れた製品であると同時に個々のユーザーの耳にジャスト・フィットする製品が誕生しています。
Earphone Solutionsが販売するイヤホンに関する大事な注意事項
Westone3を使用する際は、iPodまたはMP3プレーヤーのイコライザーを必ずOFFにしてください。iPodを始めとするプレーヤーのイコライザーは10ドル程度の安価なイヤホンで音楽を聴く場合、音質を多少改善する役目を果たします。しかし弊社が販売しているハイエンドのイヤホンを使用する際、イコライザーは音質の劣化を招く以外の何物でもありません。私がそれを知ったのは、愛用のiPodTouchをマッキントッシュのアンプに接続した時です。酷い音でスピーカーを台無しにしそうになったことがありましたが、iPod TouchのイコライザーをOFFにしたところ、スピーカーからは正常な音が流れてきました。
Westone3のパッケージはUM2のものより小さめで、送付する際に便利な大きさです。
主な標準付属品は以下の通りです。
ユニバーサル・フィット・キット(イヤ・ティップス10種類・各1個)
コンプライ・ティップス・スタンダード、コンプライ・ティップス・スリム、
コンプライ・ティップス・ショート、トリプル・フランジ、ラージ・ソフト・ラバー、ミディアム・ソフト・ラバー、スモール・ソフト・ラバー、ラージ・シリコン、
ミディアム・シリコン、スモール・シリコン
トラベル・キット
ボリューム・コントローラー、1/8″-1/4″アダプター、ワックス・ループ・ツール
製品保証に関してはUM1、UM2と同じ内容で、製品を箱から取り出してから1年間、及びEarphoneSolutions社が発行する購入証明書に同封された保証カードを弊社宛に送付してから1年間となります。
Earphone Solutions社は、11月28日金曜日までに受け付けたWestone 3の注文について、28日に商品を発送します。弊社は大量仕入れを行うため、12月1日までは在庫切れにはならない見込みです。12月1日を過ぎた後、追加仕入れとして再び大量の製品が弊社に届く予定です。
万が一Westone3が気に入らなかった場合は、30日以内に返却頂ければ代金をお返し致します。ほとんどのお客様がご存知のようにハイエンド・イヤホンは、普通のイヤホンとは比べ物にならないほどiPod等の性能を引き出します。
Earphone Solutions社は今後、Westone3はもちろん2009年に発売が予定されている様々なハイエンド・モデルに関する詳細なレビューや比較を紹介してゆく予定です。現在のところ、Westone3はハイエンドの頂点に立つイヤホンであり、ほかの製品に大きな差をつけていると断言します。
ユーザーの皆様の日頃からのご愛顧に心から感謝致します。皆様のおかけでEarphone Solutions社は1995年以来着実に発展を遂げ、成功を収めて参りました。今後もユーザーの皆様の信頼にこたえ、ご満足頂ける製品を提供できるよう努力して参ります。
イヤホン・ソリューション社チーフ・エディター
フラビオ・T(Flavio T)
視聴機器: iPod Touch及びiPod Nano
視聴楽曲等:(以下はアーチスト名又は曲名)
Creed(クリード)、The Dave Brubeck Quartet(デイブ・ブルーベック・カルテット)、Dire straits(ダイヤー・ストレーツ)、Hans Zimmer(ハンス・ジマー)、Kanye West(カニエ・ウエスト)、The Killers(ザ・キラーズ)、Lil Jon(リル・ジョン)、Madonna(マドンナ)、Phil Collins(フィル・コリンズ)、Prince(プリンス)、Rihana(リアーナ)、Scott Stapp(スコット・スタップ)、U2、Cello Concerto in A Minor(チェロ・コンサート・イン・ア・マイナー)、Jamiroquai(ジャミロクアイ)、Henry Mancini(ヘンリー・マンシーニ)、Robert Miles(ロバート・マイルズ)、Elton John(エルトン・ジョン)、Black Sabbath(ブラック・サバス)
今後の記事:Westone 3をUM2、Triple.Fi、SE530と比較する予定
エイドリアナ(イヤホン・ソリューソンズ社)によるレビュー (Westone 3)
やったわ!! オーディオ・ファンの皆さん、遂にWestone 3が発売されるわよ!
待望の発売にこぎつけたWetone社は約束通り、最高峰のイヤホンを送り出しました。
トゥルー・トリプル・ドライバーは芸術品。洗練されたデザインとカラー、Westone社の製品ならではの快適な装着感。Westone3は音楽を愛する者を幸せにしてくれるイヤホンです。
皆さんは、こう思われるでしょう。あの優れたUM2を越える製品をどうやって作ることができたのか? 私達はその疑問に対する答えを知ったのです。
UM2はプロのミュージシャンが使用することを念頭に開発されました。優れた耳を持つプロにとってUM2は完璧な製品だったのです。しかし、Westone社はMP3を愛用する一般の音楽ファンにふさわしいイヤホンも作りたいと願ってきました。そして開発されたのがUM2とはやや違うコンセプトに基づいた製品、市場に溢れるイヤホンの中で最高の品質を誇るイヤホンでした。
Westone3の驚異的な音質は言葉では表現できないほど豊かで緻密な表現力と抜群の明瞭感を兼ね備えています。Westone3を試聴して真っ先に気づいたのは、その点でした。
豊富な種類のイヤ・ティップス、トラベル・キット(ボリューム・コントローラー、1/8″-1/4″アダプター、ワックス・ループ・ツール)など付属品の充実も嬉しい限りです。
Westone3はあらゆる音楽に適したイヤホンです。私達は様々なジャンルの音楽や音源を利用して試聴を行いました。
澄んで生き生きとしたボーカル。どっしりと響く低音と輝くようにクリアーな高音の絶妙なバランス、それは音楽のリスニングを異次元への素晴らしい旅へと変えてくれます。
Westone3はWestone社の、そして高音質を誇るイヤホンの代名詞となり聴覚機器の常識を覆す画期的な製品になることでしょう。
私達は、この興奮を抑えることができません!
レイ・S (Ray S)からの質問:
「ひとつお聞きしたいのですが、視聴レビューを書く前、Westone 3の“慣らし運転”にどれだけの時間をかけたのですか?」
回 答:
「時間はゼロです。慣らし運転をすべきがどうか意見は分かれるところですが、Westone社のデール氏とカール氏、Shure社のマット・エングストロム氏は、バランスド・アーマチュア方式のドライバーが用いられたイヤホンには慣らし運転の必要がない点を繰り返し指摘しています。但し、初めてこの種のイヤホンを使うユーザーは、自分の耳に合うように調節し遮音効果をフルに得られるまで、平均で5日から8日ほどの期間を要する場合があります。しかしイヤ・ティップ交換型のイヤホンに慣れている方は、そのフィッティングに費やす時間を短縮できるでしょう。ちなみに私は、Westone 3ではコンプライ・ティップス・スタンダード、UM2ではコンプライ・ティップス・ショートで最適なフィット感と遮音効果を得られるように感じます。イヤホン先端のノズル部分の長さとイヤピースの形状によって、ノズルと外耳道の入り口との距離が変化するため、製品の種類に応じて自分に合ったティップを見つける必要があるわけです。
Westone 3 Earphones